風邪は、日頃の不摂生だったりウィルスが原因だと思っていませんか?もちろん風邪は、ウィルスの感染症で寝不足や不規則な生活が原因です。
しかし、頻繁に風邪をひいたり、一度、風邪をひくと治りにくいという人は免疫力の低下かもしれません。
風邪は万病の元、そして体の状態を知らせてくれるバロメーターでもあります。風邪だけでなく日々、さまざまな病原菌を体に入れないために働いていますがその働き次第でもあります。免疫力がとても大事な働きをしているのです。
免疫力チェック
- 移動手段は車でほとんど歩かない
- 風邪をひきやすく治りにくい
- 物事を悪い方向に考えてしまう
- お酒を飲むと二日酔いになる
- 本音で話せる人がいない
- 家族の中にアレルギーの人がいる
- 肉や卵をよく食べる
- 排気ガスが多い所に住んでいる
- 冷え性である
- 肌荒れがひどい
免疫力判定
- 1~4に該当数が3個以上
免疫力低下 - 5~8に該当数が3個以上
免疫力が異常
現代人を襲う免疫力の危機、アレルギー、アトピーの増加原因も
病原体を発見すると白血球がが動く
私たちの体は、常に様々な病原体と戦っています。戦いの主役である免疫細胞は、血液の白血球に含まれています。敵の病原体が侵入すれば、全身をくまなく流れている白血球がすばやく駆けつけ、すぐに退治してくれます。
戦いの前線部隊は白血球中の免疫細胞で、顆粒球とマクロファージ。しかし彼らは素手で戦っているようなものだから、さほど強くはありません。勝つには武器が必要で、それはB細胞が作ります。敵に応じた専用の武器(抗体)で攻撃します。
また、敵に攻撃を受けてしまった細胞(感染細胞)には、それ以上の繁殖を抑えるためにT細胞が攻撃します。しかし、戦況が不利になると、マクロファージがB細胞とT細胞が待機するリンパ腺に助けを求めに行き、大勢で敵を撃退するのです。
風邪でリンパ腺が腫れるのはこのためです。このように5つの免疫細胞たちが常に戦い続けているのですが、現代人は環境の変化やストレス、食生活の変化などで、戦いのパワーが低下してきているのが現状です。
免疫力低下の兆候
- 口内炎病原体が侵入しやすい粘膜部分に炎症が起こるのは、免疫力が低下している証拠
- 下痢心因性・細菌性の下痢は免疫力が低いから
- 疲れ睡眠不足や過労で免疫力の働きは低下する
免疫力は低下ではなく「異常」になっている
本来、免疫細胞は、病原体や感染細胞といった、体に良くない異物を倒すのが役割なのですが、スギ花粉のように害を与えない異物でも、異常に反応してしまうのがアレルギーです。近年、何らかのアレルギーを持つ日本人が急増しています。その三大疾患が
- アレルギー性鼻炎
- アトピー性皮膚炎
- 気管支喘息
その原因として、排気ガス・スモッグによる大気汚染や食品添加物に含まれる化学物質が挙げられています。現代人が抱える免疫力の危機は、免疫力の低下と異常という2つの側面があります。
アレルギーを引き起こす原因となる物質
女性に免疫力の異常が多いのは
以前に現代人女性に免疫力異常が増加していることを紹介していますが、実はこの原因に、精子や胎児に対して抗体を作ってしまい体がアレルギーを起こしてしまう、一種の免疫異常のケースが増えてきているのです。
アレルギー患者数を見ても、女性の方がはるかに多くなっています。なぜなのでしょう。まず、ホルモンバランスとの関係、さらに白血球の中の顆粒球とリンパ球のバランスに原因があります。
女性の方がリンパ球の割合が多く、免疫力が強いといえます。それは男女の平均寿命(男性77.1歳、女性83.8歳) を比べても明らかです。その強さが災いして、免疫力の異常を引き起こしたり、強い分その反応も大きいためだと考えられています。
免疫力の異常には、アレルギーと自己免疫疾患の2つがあります。自己免疫疾患は、抗体を作るB細胞と感染細胞を攻撃するT細胞が異常を起こし、本来守るべき正常な自己細胞を攻撃してしまう病気です。
B・T細胞のリンパ球が各所を攻撃して、深刻な病気に至っています。
肌荒れ・冷え症の人はオーバーラップ症候群に注意
さらに成人女性の3大疾患といわれる肌荒れ、冷え性、便秘も自己免疫疾患が関係している場合が多いのです。その中に橋本病の人がかなりいるといわれています。
橋本病とは、バセドゥ病と同じくB・T細胞が甲状腺を攻撃して、甲状腺ホルモンに異常を与え、肌荒れ、冷え性、便秘をもたらすもの。病気自体は軽度ですが、恐ろしいのは重い自己免疫疾患症を併発することにあります。それがオーバーラップ症候群です。
症状はなくても油断はNG、免疫力を戻す方法
普段の生活の中で免疫力を戻す
現代人に襲いかかる免疫力の危機は様々な要因から引き起こされています。大気汚染や食物中に入り込んでいる化学物質、ストレスなどが影響を及ぼしていると考えられています。免疫疾患は1度、発病すると、完治するのがきわめて難しい病気です。しかし、免疫力を正常に戻せばある程度は、症状を抑えることができます。
免疫力が低下している人
現在、生活を妨げるほどの症状は出ていなくても、油断しないでください。免疫力が低下している恐れがあります。正常に戻す3項目を実践するといいでしょう。
- 鼻呼吸
- きのこ
- 背骨の矯正
本来、呼吸器官ではない口で呼吸していると、鼻で殺菌されるべき菌がそのまま体内に入ってしまいます。3人の実験で、鼻呼吸を10日間実践したところ、それまで白血球のHLA反応値(異物を識別して細菌を攻撃する能力値) が、正常値の30%を下回っていた全員が改善されました。
「きのこ」については行なったマウス実験では、β-Dグルカンがガンを抑制し、アトピー性皮膚炎も軽減したことを立証しました。きのこは、免疫機能の衰えと過剰の状態を正常化するのです。 ガンを撃退する「ハナビラタケ増強食」の使用感、口コミ、効能、効果 にもあるようにハナビラタケはβ-グルカンがたっぷりです。
背骨は血を造りだしているところ。東洋医学では、それが歪んでいると、血液の量が少なくなったり、正常な白血球が生まれてこなくなると考えます。
まっすぐに矯正することで、免疫疾患の人の症状が改善された例があります。まず自宅で背骨がどう歪んでいるかをチェックし、矯正します。
日常的にできる背骨矯正法
- 自宅でテレビを観るとき、家族の座る場所を変える
- バックなどは意識して交互の肩や腕で持つ
- 寝るときは仰向けで寝るように心掛ける
1方方向に歪ませないため。テレビの正面の人は問題ない
同じ肩ばかり使うのは曲がる原因
就寝時は造血作用が盛んになる。横向きは歪みの原因に
免疫力が異常の人
自覚症状を少しでも軽減させる
あなたは若干の免疫力の異常による症状が見られるようです。アレルギーや自己免疫疾患を軽減させる食べ物で、対処していきます。
- 青魚に含まれるEPA
- シソのポリフェノール
- 鶏の烏骨鶏
「笑い」と「ツポ」でも免疫力はアップする
笑いが白血球の中のNK細胞を強くして免疫力を高めてくれることがわかっています。また、ツボに関してはその刺激で病原菌と戦うリンパ球の活性と数が増えてることがわかりました。
ツポは手の親指と人指し指の付け根の「合谷」と膝下の「足の三里」。強めに3~5秒、10回ほど繰り返します。