鉄不足」カテゴリーアーカイブ

日常生活で「あれ?」と思った症状を見逃さないための、 ヘルスチェック 自己診断 について。 鉄不足 貧血 に関する情報と ヘルスチェック 。

なんだかやる気がでない ( 鉄不足 )

最近、集中力がないし、なんとなくだるい・・・どうにもやる気がでない!  誰でもそんな気分になることはあるでしょう。気分が乗らない程度なら問題ありませんが、もし鉄不足によるものなら、これは注意信号です。
運動不足や気力の問題だけでなくそんな「 エネルギー切れ 」の症状が現れたら、疑うべき症状は「 鉄不足 」かもしれません。
特に「朝食抜き」「過激なダイエット」「好き嫌い」などのリズムとバランスを欠いた食生活に思い当たる人は「 鉄不足 」が原因かもしれません。自分が鉄不足かどうのチェックを行ってみましょう。

鉄不足 チェック

  1. 朝から体がだるくて起きるのがツライ
  2. めくった瞼の赤みが少ない(白っぽい)
  3. 肌や髪につやがない
  4. 顔色がさえない
  5. 階段を上っただけで息切れがする
  6. 爪の色が白っぽい
  7. だるくてやる気がでない
  8. イライラすることが多い
  9. 肩や首筋が凝る
  10. 冷え性だ

鉄不足 判定

  • 該当数が2個以下
    心配なし
  • 該当数が3~6個
    要注意
  • 該当数が7個以上
    危険領域

異常な抵抗力低下の原因には「 鉄不足 」の影響大

機能鉄と貯蔵鉄

私たち成人の体内には、およそ3g の鉄があります。そしてその内の約60% が血液中に、残りは肝臓や骨髄、脾臓などに存在しています。

60% は普段働く「 機能鉄 」、残りは機能鉄が不足したときに血液中に放出される待機組で、「 貯蔵鉄 」といいます。鉄というのは、貯金がきくのです。たくさん溜まった分は肝臓や脾臓に預けておいて、不足した際に使うシステムになっています。

鉄の働き

食べ物として摂取した鉄は、主に十二指腸、小腸の上部で吸収されます。吸収された鉄は、骨髄へ行き、そこで血液の赤血球の主成分であるヘモグロビンを作るために使われます。
こうしてヘモグロビン鉄(ヘム鉄)として、血液の構成成分となった鉄は、生命活動に必要な酸素を肺胞から取り込んで、全身の細胞に送り、そこで生じた炭酸ガスを肺へと運搬する「ガス交換の主役」となって働きます。

だるい、やる気がでないなどは鉄不足の可能性大

鉄はたいへん経済的に体内で利用されています。つまり、リサイクルされており、老化した赤血球からは、鉄が遊離し、他の成分は分解されて排泄されますが、鉄だけは、ほぼ完全に再利用されます。

鉄の働き
  • 脳や体に酸素を供給し、体全体の機能を高める
  • 肌の血色をよくする
  • 成長を助ける
  • 疲労を防ぐ
  • 病気に対する抵抗力をつける
  • 鉄欠乏性貧血の予防、治療
  • 体温維持

ですから、鉄欠乏が発生するのは、よほど長期間にわたって鉄欠乏食を食べ続けるか、何らかの理由で鉄の必要量が増加したときだけなのですが、それでも、鉄が欠乏してしまうと体の中ではこんなことが起こります。

  • 赤血球中のヘモグロビンの量が減少
  • 身体に十分な酸素が行き渡らず、酸欠状態になる
  • 全身倦怠感、動悸、息切れ、めまい、耳鳴り、頭痛などが起こる

という事態になってしまいます。チェックリストの 1、2 が、いわゆる貧血( 鉄欠乏性貧血 )という状態で、こうしたことが慢性的に続くと、昏睡、果てには死亡という最悪の事態を招く恐れもあるのです。
鉄欠乏性貧血はこちら

最近、増えている「隠れ貧血」

女性に多く見られる貧血のうちの90% は鉄欠乏によるもので、鉄欠乏性貧血の人は、青年期から壮年期までの女性の5~10% となっています。
しかし実際には、潜在性鉄欠乏= 隠れ貧血の人が多く隠れているといわれ、その人々を含めると、日本女性の実に60% が鉄欠乏であると推定されています。

潜在性鉄欠乏= 隠れ貧血とは

鉄は、不足してもすぐには何の症状も現われません。というのも、私たちの身体の中には肝臓や脾臓などにストックされている貯蔵鉄があり、機能鉄が不足した分をこれで補っているからです。
ところが慢性的な鉄不足が続くと、やがて貯蔵鉄も底をついてしまい、ついには貧血に。
この鉄欠乏性貧血になる一歩手前、貯蔵鉄を消費して何とか身体を維持している状態を潜在性鉄欠乏=隠れ貧血といいます。

若い女性は鉄不足

日本人の鉄の摂取量は、平均的には充足されているとの報告がされています。ただし、世代別に見ると、若い女性の鉄不足が目立ちます。
そもそも、女性は毎月来る生理による鉄分の損失が大きいため、男性よりも特に鉄分を多く摂る必要があります。にもかかわらず、朝食抜き、無理なダイエット、好き嫌いなど、リズムやバランスを欠いた食生活の習慣により、鉄不足の傾向にあるのが現状。
鉄不足解消は、特に女性の重点課題といえます。

エネルギー不足の解消、鉄の上手な摂取方法

鉄の1日の摂取量

人間は、1日に約1.5mg の鉄を消費します。これは髪の毛や爪、発汗などによって消費されるものです。また、赤血球は寿命が約1 20日で、新たに赤血球を作るためにも使われています。
ですから、私たちはその消費分を毎日補わなくてはならないということになります。所要量を見てみると、他の栄養素に比べてたいへん少ないのですが、実は、鉄は吸収率が平均でたったの8% と低いために、これを満たすのはなかなか難しいのです。ほんのちょっとのコツさえつかめば、鉄の吸収率をアップさせるはとても簡単です。要は吸収率のよい食材を選ぶことと、吸収を助ける食材と組み合わせることです。

該当数が7個以上で危険領域の人「偏った栄養バランスを正す」

危険領域の人は鉄欠乏から身体が酸欠状態になり、悲鳴を上げています! すぐ疲れる、だるいなどの症状は、その SOS 信号。そんな SOS をキャッチしたら、まずは食生活の見直しを行います。

  • 1日3食、欠食なく食べているか?
  • 好き嫌いはないか?
  • 無理なダイエットはしていないか?

これらに心当たりのある人は、今すぐ改善を。今のままの食生活では、鉄欠乏はますますひどくなるばかりです。

摂取量より吸収量が大事

食生活の乱れを正したら、今度は鉄分を補給することです。ただし、鉄は吸収率が悪いので、量をたくさん摂らなくては吸収されないのが難点。そこで、最小限の摂取で最大限の効果を発揮する摂り方のコツです。

ヘム鉄が重要なポイント

まず、鉄の供給源として狙い目なのは、肉や魚などの動物性食品です。これは動物性食品の方が鉄分を多く含んでいるということもありますが、それだけではありません。鉄には種類があり、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収率が5% なのに対し、動物性食品に含まれるヘム鉄はその約5倍の23~25% とたいへん吸収率がよいのです。

非ヘム鉄にビタミンCをプラスする

ヘム鉄の吸収率がよいからといって、動物性食品ばかり食べるというのも、全体の栄養バランスを考えたら困りもの。ですから、植物性食品に含まれる非ヘム鉄も効果的に摂るようにします。鉄はビタミンCと相性のよいミネラルなので、ビタミンC と一緒に摂ることで、吸収率をアップさせることができます。コンチネンタル風朝食(パンとコーヒー)に1杯のオレンジジュースを加えたり、ほうれん草サラダにレモン果汁で作ったドレッシングをかけるなど、いろいろメニューをアレンジして、吸収率アップを図りましょう。

鉄鍋で鉄分アップけ

鉄不足を補うには「鉄鍋」。鉄鍋を使って調理することで、料理中に鉄分が溶けだすので、鉄の摂取量をアップさせることができます。
ただし、鍋からより多く鉄を溶けださせるために注意したいのは調理法。ある実験によれば、ただ妙めるよりも、長時間じっくりと煮込む料理にした方が鉄の量が増えるということです。また、酢やトマトなど酸を含む食品を使用すると鉄が溶けやすくなるので効果的です。

該当数が3~6個要注意の人

辛くも危険領域の一歩手前で止まったあなたは、もっと上手がいるから大丈夫なんて、安心してる場合じゃありません。チェックに1つも丸がつかなかった人はともかく、1つでも丸がついた人は、鉄欠乏の疑いの可能性は高いのです。そんな小さな身体からのSOSを見逃してしまうと、いつか芋づる式に鉄欠乏の症状が吹きだしてくる危険性もないわけではありません。さっそく、鉄不足解消に行動しましょう。

該当数が2個以下心配なしの人

鉄は不足してもすぐには症状となって現われるわけではありません。心配なしの人でも、もしかしたら、潜在性鉄欠乏のひとりかもしれないのです。
鉄は吸収率が悪いがゆえに、たくさん摂っているつもりでも、不足しがちです。ですから、日頃から「鉄分を多く含むものをたくさん食べているから大丈夫」という人も、もう一度先の解説に従って、食事内容を点検してみましょう。
鉄は日常の食事レベルで過剰症になることはまずありませんから、少々多めに摂っても問題はありません。

鉄の吸収を妨げる物

ビタミンCは、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収率を高めてくれる力強いサポーターですが、逆に、鉄の吸収を妨げるといわれているものもあります。それはお茶に含まれるタンニン、食物繊維、豆類の皮に含まれるフィチン酸です。

これらを一緒に摂ると鉄と結合して不溶化するので、吸収率が低下してしまうのです。特にひどい鉄欠乏の症状がある場合には、これらの食品には注意するようにしましょう。

ただし、症状がさほどでもない場合は、それほど神経質になる必要はありません。これらの食品も全体の栄養バランスを考えると、なくてはならないものです。要は、極端な摂り方さえしなければ大丈夫ということなのです。

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