いつも帰りは遅く、電車の中では今にも寝てしまいそうなビジネスパーソンもたくさんいます。普段の生活の中で「食べ過ぎ、飲み過ぎ」を自覚している人も多いでしょう。
ストレスから飲酒、食べ過ぎ、飲み過ぎ、肥満、ダイエットと現代人の抱える悩みの多くが肝臓の病気と結びつきます。

これまでの常識では、肝臓の病気というのは、大酒のみや、肥満体の人だけでしたが、痩せている人、スレンダーな人にも肝臓の病気は容赦なく襲います。10代の若い人からお父さんまでしっかり肝臓チェックをしてみましょう。

肝臓チェック

  • 脂っこいものが食べたくなくなった
  • 疲れやすくだるい
  • おならが頻繁に出るようになった
  • 最近、物忘れが激しい
  • 手の震えが目立つ
  • 手のひらが赤い
  • ちょっとした傷でも血が止まりにくい
  • 1週間で3日以上朝食を食べない
  • お酒は欠かさない
  • スポーツはやるより観戦

アルコールを飲まなくても油断は禁物、若い女性にも増えている「隠れ脂肪肝」が急増中

重要な役割を担っている肝臓

肝臓は身体のどこに位置しているでしょう。正確な位置はなかなか答えられないかもしれません。

肝臓の位置は、右側の肋骨の一番下の端あたり。大きさは内臓の中で一番大きくて、男性で約1400グラム女性で約1200グラムほどあります。その機能は、一大化学プラントと呼ぶにふさわしい能力、性能を持っています。

  • 処理加工の働き
    食べたものは胃や腸で消化・吸収され、肝臓へとやってきます。そこでタンパク質・糖質・脂肪などの栄養素を身体の役に立つような形に作り替えて送りだします。
  • 貯蔵の役目
    作りだした栄養素の余りを脂肪の形で蓄え、エネルギーが不足したときに利用できる状態にしておきます。
  • 解毒作用
    身体によくない物質を害のない形に変えて、胆汁や尿にして排泄します。

このように「1人3役をこなす臓器で、お酒や薬の分解なども肝臓の仕事のひとつです。

脂っこいものがほしくなくなった

肝臓は、痛みや症状がほとんど出ないため「沈黙の臓器」といわれています。それゆえに知らないうちに病状が進み、取り返しのつかない状態に陥りはじめて解ることもあります。

だるい、脂っこいものが食べられない、身体のかゆみ、などの静かな異変に早い段階から気づかなくてはなりません。

肝臓病の原因は、大きく分けて3つあります。1つめはウィルスによるウィルス(A ・B・C型など)肝炎。いまだ未知な部分が多く、肝臓病の中でも最も厄介なものとなっています。
2つめはアルコールで、飲み過ぎや不摂生な生活から脂肪肝を招きます。
3つめは薬剤です。

これらの原因を放っておくと、体中が黄色に変色してくる黄疸、体に赤い斑点ができるクモ状血管腫、男性なのに乳房が大きくなる女性様乳房、お腹が異常に膨らむ腹水といった症状が出てきます。そうなると急性肝炎、肝硬変を疑ってみる必要があります。

お酒飲みだけなく若い女性にも増えている脂肪肝

寡黙で打たれ強い肝臓も、ダメージを受け続ければ慢性肝炎や肝硬変、そして肝臓ガンなど、どれも厄介な病気に発展してしまいます。
そして今、増加傾向にあり、注意すべきなのが脂肪肝です。多くは過食、カロリーの過剰摂取により肝臓に脂肪が溜まる障害で、脂肪で肥大したガチョウの肝臓「フォアグラ」″のような状態になると思えば分かりやすいでしょうか?まず体がだるい、食欲がない、やる気が起こらないなどの初期症状から始まるのが特徴です。

脂肪肝についてはこちら。

脂肪肝というと、お酒好きがなるアルコール性脂肪肝を思い浮かべますが、実はお酒も飲まない、しかも太っていない若い女性の間で「隠れ脂肪肝」が増えているのです。3000人の健康診断データでは脂肪肝が5人に1人、脂肪肝予備軍になると2人に1人ともいわれています。最近の脂肪肝の原因は次のとおりです。

  1. 果物の糖分は脂肪に変わりやすい。
  2. ビタミン剤やドリンク剤は飲みやすくするため沢山の糖分を含む。
  3. ダイエットは、飢餓状態になるとエネルギーやタンパクの不足から体中の脂肪が肝厳に送り込まれ、エネルギーを作ろうとする。しかし肝臓も栄養不良でエネルギーに変える力を失い集まった脂肪だけが残り脂肪肝となる。

無理なダイエットが、過食と同じ状態を肝臓に及ぼすことは案外知られていません。

脂肪肝が進むと、肝臓で処理しきれなかった脂肪の燃えかすが血液に流れだし、血栓ができやすくなり動脈硬化を引き起こします。
脂肪肝は肝障害もさることながら、合併症がもっと怖いのです。動脈硬化による心筋梗塞、糖尿病など死に至る病を起こす確率は、正常の人の2倍近くに達しています。

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肝臓は最も再生力の強い臓器

力強い肝臓

打たれ強く、KO寸前まで頑張ってしまう肝臓は、タフな臓器らしく底力も抜群です。人問の臓器の中で最も強い再生力を持っているのです。半分に切除しても、残りが健康な状態ならば1ヶ月程度で元通りに戻ってしまうのです。

そんな肝臓の驚異的なパワーを引き出すためにも、肝臓チェックの判定に従って、健全な肝臓を守り、さらに鍛えていきましょう。
肝臓によい食べ物は、高タンパク質、高エネルギーのものが基本です。しかし良いからといって、食べ過ぎは肥満のもとですから、量はほどほどにしなければいけません。

漠方では、「類は類をもって補う」という言葉があります。悪いところは、その部分を使って治しなさい、という意です。つまり肝臓ならレバーで補え、となります。

レバーはタンパク質を豊富に含み、さらに各種ミネラルやビタミンB群を効果的に摂ることができるので、理想的な強肝食といえます。カロリーも少なくダイエット食としても適していますが、コレステロール値が高いので、やはり摂り過ぎには注意をしましょう。

肝臓チェックで6個以上あてはまる人

肝臓が喜ぶ成分を意識して摂る

無理がきく肝臓ですが、現在、かなりダメージを受けているようです。1度、専門医の検診を受けたほうがいいでしょう。自覚症状の少ない肝臓の異常を見逃すと、命に関わる病気の引き金になりかねません。
また、日常生活で肝臓を守ることも必要です。苦手な人も多いレバー以外で誰でも食べられそうな肝臓を強化してくれる3つの成分があります。

肝臓を強化してくれる成分その1「ゴマリグナン」

ゴマに含まれる抗酸化物質が肝機能を向上させてくれます。毎食小さじ1杯(5g)摂るだけで効果があります。
ゴマリグナンの効能、効果はこちら。

肝臓を強化してくれる成分その2「良質たんぱく質」

「良質」とは、人間の体に欠かせない必須アミノ酸を多く含んでいるものです。脂身の少ない肉や魚、乳製品などに含まれていて、これら動物性タンパク質を植物性タンパク質と併せて摂ると、効率よく体に吸収されます。毎日の食事に豆腐(半丁)か納豆(1パック)を追加するのがいいでしょう。

肝臓を強化してくれる成分その3「アントシアニン」

抗酸化物質ポリフェノールの一種で、ゴマリグナンと同じ働き。ブルーベリーやあずき、サツマイモの種類のアヤムラサキの紫色の色素に含まれます。最近では、疲れ目に効くという「アサイーベリー」が注目されています。アサイーベリーにはブルーベリーの5倍もアントシアニンが含まれます。肝臓にもいい効果があります。アサイベリーの効能、効果はこちら
肝障害のラットの実験では、血液中の異常物質が約3分の1まで抑えられることが実証されています。

肝臓チェックで2~3個あてはまる人

肝機能低下の兆候があります。念のため専門医で検診を受けて、正確な状態を把握しておきましょう。

日常生活では、肝臓の日々の疲れを癒してあげましょう。肝臓の血流量を増やすと肝機能が蘇ります。肝臓には1分間に1リットルもの血液が流れています。しかし日常でストレスを感じると体内の血流量が減少してしまいます。すると酸素供給が不足して肝機能全体が低下してしまうのです。そこで血流量を増やす方法2つ実行しましょう。

1.半身浴

お湯の量はみぞおちのやや下、39度前後のぬるめの浴槽にゆっくり入ります。入浴時問は少し汗ばむ程度まで。全身浴に比べ、心臓に負担が少ないので、全身の血流量も上がり、肝臓の血流もアップします。
半身浴についてはこちら

2.カニ歩き

体を横にするだけで肝臓の血流量は30%もアップします。腰回りの脂肪も落ちるうえ、筋肉強化にもなるとともに、肝臓内の余分な脂肪も減ります。

肝臓チェックで1個~2個の人

今のところ問題はなさそうですが、アルコールの飲み過ぎや不摂生な生活を控えて、肝機能を正常に保つように心掛けましょう。果糖や栄養ドリンクの摂り過ぎも、脂肪肝の要因になります。女性は無理なダイエットも脂肪肝になることを忘れずに。隠れ脂肪肝予備軍は2人に1人です。注意しましょう。