揚げ物をしてその油を洗い流したときに、台所の排水パイプが詰まってしまったことはありませんか? そのとき、パイプの内側には油がべっとりと付き、水が流れなくなっているのです。 人間の血管でも同じようなことが起こり、健康に大きな悪影響を及ぼします。
ドロドロ血液チェック
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- ラーメンの汁はほとんど飲み干してしまう
- 肉類が好きで野菜はあまり食べない
- お酒は毎日飲む
- 残りものはすべて食べてしまう
- 食べ物の好き嫌いが激しい
- 食べるのが早い
- 朝食は食べない
- 電車よりタクシーを使う頻度が多い
- 歩くのが人より遅い
- 体は疲れていても気力で乗り切る
- 寝不足のことが多い
- お風呂は熱いお湯が好き
- 外食が多い
- たばこを吸う
ドロドロ血液判定
- 該当数が4個以下心配なし
- 該当数が5~9個要注意
- 該当数が10個以上危険
濁った血液が血管を詰まらせてしまう
身体を維持する大切な血がドロドロの状態
簡単に言ってしまえば「ドロドロ血=高脂血症」です。高脂血症についてはこちら。高脂血症は血液の脂質異常
血液中の「総コレステロール値」「善玉コレステロール」(LDL値)、そして「中性脂肪値」の3つが高く「善玉コレステロール」(HDL)値が低い血液の状態です。
「高脂血症」になると血液は中性脂肪や悪玉コレステロールで濁ってしまい、サラサラと流れなくなり、大事な役割を果たせなくなるばかりか、肝心の血管を詰まらせるようになってしまうということです。
そうなれば、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などにかかりやすく、突然死をも引き起こしかねません。
好き・嫌いが多い人は血液がドロドロ
ドロドロ血の判定基準
- 総コレステロール(200mg/dl以上)
- 中性脂肪値(150mg/dl以上)
- HDL 善玉コレステロール値(40mg/dl以下)
総コレステロール-善玉コレステロール-中性脂肪÷5
=LDLコレステロール値(mg/dl)
血液のドロドロチェックにあったように肉類偏重の食事や、好き嫌いなど、偏った食生活が原因になります。それに加え、便利になり過ぎ、運動不足になりがちな現代生活も原因です。
ドロドロ血は隠れ肥満
また、ドロドロ血は、最近増えてきている「隠れ肥満」を表す症状のひとつでもあるのです。隠れ肥満についてはこちら。
隠れ肥満に関しては、ひとことでいえば「内臓脂肪型肥満」という症状のこと。これは、外見は太っていないのに、内臓にべッタリと脂肪がついている状態のことで、深刻な生活習慣病を引き起こす原因となるものです。
大人だけではない!子供も!
恐ろしい成人病=生活習慣病を引き起こすドロドロ血ですが、急にそんな状態になるわけではありません。長年の食生活や生活習慣がそのような状態をつくってしまったのです。反面、そうなってしまったら、なかなか元に戻せないということにもなります。ですから、子供の頃から食生活や生活習慣に気を配らなければなりません。成人病=生活習慣病に対抗するには、家族で取り組んでいくべきなのです。
脂肪は身体にそして血液に
身体の中に入ってきた脂肪は、たんぱく質の仲間によって、まず血液中を運ばれていきます。本来、それは筋肉で燃やされるために流れているもの。
しかし、運動していない筋肉は、脂肪を燃やしてくれないので、使われなかった脂肪は、一切、排泄されることなく、すべてが体脂肪として貯えられてしまいます。その上、運動をしない身体の中では、血液中にも脂肪分があふれだしてきます。この状態が「高脂血症」= 「ドロドロ血」であると考えられています。
さらさら血を取り戻すドロドロ血改善の方法
ドロドロ血対策の3つ
このように恐ろしいドロドロ血を改善するには、どうしたらよいのでしょうか。それには「悪玉コレステロール値や中性脂肪値を下げて、善玉コレステロール値を上げるようにする」ことです。
それには
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- DHA(青魚のエイコサペンタエン酸)
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- オリーブオイルのオレイン酸
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- 果物のビタミンC
この3つが強力な改善物質となってくれます。
ドロドロ血液判定で該当数が10個以上の危険領域の人
今すぐに食習慣、生活習慣の改善を行う
このままでは、とりかえしのつかないことになりかねないのが危険領域の人です。今すぐに、食生活を見直し、運動不足を解消しましょう。
それには、青魚、オリーブオイルを使った料理、ビタミンCの多い果物を食べるようにすることです。とくに、後述する日本古来の和食とオリーブオイルの組み合わせはドロドロ血対策の良いコンビになりそうです。
そして、できれば、しばらくは脂肪の多い肉類は避け、お菓子、スナック類もやめましょう。同時に傷ついた血管が回復するまでは、高血圧の原因になる塩分を控えるようにしましょう。
減塩食にチャレンジ – 高血圧を改善する方法
脂肪を燃焼させる有酸素運動が重要
そして、脂肪を燃やすのに最適な「有酸素運動」を習慣化させましょう。
有酸素運動とは、心拍数をあまり上げず、20分以上継続するゆっくりとした運動のことで、ウォーキングやジョギング、水泳などのこと。
該当数が5~9個の要注意レベルの人
要注意のついた人は、チェックを見直して、まず、手をつけるべきことから始めましょう。運動不足が主な原因になっていそうな人は、運動を。
そして、食生活が原因になっていそうな人は食生活を見直します。
もちろん、片方だけりではいけません。ちょっと油断をすれば、すぐに危険レベルに移行してしまいます。
そして、数値が正常になったら、並行して筋力トレーニングも取り入れ、ドロドロ血になりにくい身体づくりを心掛けましょう。
該当数が4個以下の心配なしレベルの人
日本人の大半が予備群であることを忘れてはいけません。日本人の生活全般がかなり悪い方向に変化しているからです欧米化した生活、便利になり体を動かすことが少なくなったこと、食物繊維の摂取不足などです。
日頃からドロドロ血対策の食事を心掛け、。運動不足を解消するようにしましょう。
ピンバック: さらさら血液より「血管力」が健康に大事な理由 | 健康メモ
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